可愛がりたい、溺愛したい。
ほんとに、何考えてるのか教えてほしい。
幼なじみでもあるから、依生くんの考えることは誰よりも理解できているつもりだったけど、
今回の問題はどうやら解決できそうにない。
「三崎くんのことだから何か企んでそうな気はするけど。それは深く考えすぎかなぁ」
「どうなんだろう…」
「うーん、もう!帆乃ちゃんにこんな思いさせるなんて許さんぞ三崎依生め!!」
ガタンッと席から立ち上がって、バンッと机に手をついて興奮状態の明日香ちゃん。
「あ、明日香ちゃん落ち着いて」
「落ち着けるわけないよ!!帆乃ちゃんがこんなに悩んでるのに、肝心の三崎くんはどこに……って、あれ?」
明日香ちゃんの視線が廊下のほうに向いたまま固まった。
どうしたんだろう?と思い、何も気にせず視線をたどって後悔した。
「あ、あれって三崎くんと……」
そこにいたのは、依生くんと
……女の子。