可愛がりたい、溺愛したい。
すぐにスマホを取り出して、あわててお母さんに電話をかける。
『はーい、もしもーし』
「お、お母さん!これどういうこと!?」
『やだー、いきなり電話かけてきたと思ったらどうしたのよ。何かあったの?』
「何かあったじゃない!今日から依生くんとわたしが一緒に住むってどういうこと!?」
『えー、今さらその質問〜?前にちゃんと説明したじゃない?』
「き、聞いてないよ!!」
そんな重大なこと聞いていたら忘れるわけない。
どういう経緯でこうなったのかお母さんにいろいろ聞いてみると…。
どうやら、お父さんが単身赴任先でケガをしてしまい、いま入院しているみたいで。
全治1ヶ月ほどのケガみたいで、完治するまでお母さんは家を空けるらしく。
わたし1人を残すわけにもいかないと悩んだ結果、ここで依生くんと一緒に住むことを思いついたらしい。