可愛がりたい、溺愛したい。
わたしの学校は1年生が青色のネクタイとリボン。
2年生が赤色、3年生が緑色だから、その色を見れば学年が区別できる。
「あっ、そうだね。
じゃあ、敬語やめるね」
あらためて男の子の顔をしっかり見てみると、
とても整った顔の持ち主だった。
かっこいいというより、可愛らしい愛嬌のある顔立ち。動物に例えるなら子犬みたいな。
「……なーに、俺の顔すごい凝視しちゃって。
なんかついてる?」
「えっ……あっ、ごめんね!
すごい整った顔してるからつい見とれちゃって」
素直に思ったことを言うと、目をまん丸に見開いて。
「それって天然?それとも計算?」
「えっ?」
「そーゆーこと、あんま男に言わないほうがいいよ。誤解して変なことするやついるから」
「……?」
あまり理解できず、ボケッとしていると。