可愛がりたい、溺愛したい。
さっきからすごいグイグイ迫って来られているような……。
「ねぇ、いーじゃん俺の彼女になってよ帆乃先輩」
「えっ、い、意味わかんない!いきなりすぎ!」
「可愛いから好き。これじゃダメ?」
「だ、ダメ!
相手のことをよく知らないのに好きなんて簡単に言っちゃダメだよ!」
それにさっきまでわたしのこと地味地味バカにしてたくせに!
「じゃあ、よく知ったらいーの?」
「そ、それは……」
「んじゃ、俺今日から帆乃先輩と仲良くする。
ね、いーでしょ?」
うっ……、なんだか子犬にねだられているみたいで、ダメだってはっきり言えない。
「な、仲良くするくらいはいいけど」
「じゃあ友だちからね」
そう言いながらわたしをギュウッと抱きしめてくる。
「ちょっ!と、友だちなのに抱きつかないで!」
「えー、ケチだなあ。
いーじゃん減るもんじゃないんだし」