可愛がりたい、溺愛したい。
わたしの身体をひょいっと簡単に抱っこして、抵抗しても下ろしてもらえず。
依生くんが使っている部屋に連れていかれてしまい、あっという間にベッドに身体を倒された。
「力づくなんてずるいよ…!」
わたしを抱き枕にして眠ろうとするから、抵抗するけど全くきかなくて。
「んー、おとなしくしないと
変なところ触るよ、いーの?」
フッと笑いながら、わたしの背中を指先で軽くなぞってくる。
こんなの無理、ぜったい無理……!!
昔は依生くんの腕の中で眠るのは心地よかったのに、今は鼓動が落ち着かなくてジッとしてるだけでも耐えられそうにない。
「今日の依生くんイジワル……」
「帆乃が悪いんだよ」
「え?」
いったいどういうこと……?
「……僕が気づいてないとでも思ってる?」
「な、何を……?」