可愛がりたい、溺愛したい。
ちなみにわたしのお父さんは今は単身赴任で少し離れたところに住んでいて、家にはわたしとお母さんしかいない。
「あらっ、いけない。ゆっくり話してる場合じゃなかったわ!もうそろそろ家出ないと飛行機の時間が間に合わないわ〜」
何やらあわただしく家を出ようとするお母さん。
さっきから時計を気にしている様子。
それに飛行機の時間が〜とか聞こえたの気のせい?
「何かあったら連絡ちょうだいね?緊急の用があったら戻ってくるから!それじゃ、依生くん帆乃のことよろしくね?」
「はい、もちろん」
「帆乃も、依生くんに迷惑かけないようにね!」
「……?う、うん」
「何かあったら結依ちゃんでもいいから頼ってね!いちおう結依ちゃんにも言ってあるから!」