私、強引で甘く一途な御曹司にドキドキさせられっぱなしです!
そりゃ…やっぱり…


もうちょっと美人にとか、もうちょっと可愛くとか…そんな風に生まれたかったよ。


欲を言えばね…


一応、私も女性だし。


でも、そんなこと、今さら言ってもどうにもならない。


整形する勇気もないし、そういうの怖いし。


結局、私は一生この顔と付き合って行くんだ…


朋也さんは、自信持っていい…って言ってくれたけど、梨花ちゃんみたいには…


『美人には声かけにくいって、まあ、それも一理ありますけど~だけど、恭香先輩ばっかり、亮くんや一弥先輩と話してズルいです~』


ため息が出る。


その時、密着番組のディレクターが私に話し掛けてきた。


『お仕事中すみません。実はお願いがありまして。シンプル4の密着番組で、先ほどのあなたと亮くんのやり取りの映像を使わせて頂きたいんですが…』


まさか、さっきの場面をテレビで流すの?


嫌だよ、私は素人なんだよ…
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