私、強引で甘く一途な御曹司にドキドキさせられっぱなしです!
『ありがとうございます…』


良かった、一弥先輩がいてくれて。


こんな時に、全然冷静になれないんだ…


朋也さんのこと考えたら、怖くて怖くて、まだ震えてる。


もし、このまま…


嫌だ、絶対嫌だよ…


誰もいないその場所で、私は声をあげて泣いた。


朋也さん…


朋也…さん…


お願い、ずっと側にいて…


私の側にいて、笑ってて欲しいよ…


絶対生きて、私のこと、また抱きしめて…


朋也さん、私のこと絶対守るって言ってくれたじゃない。


死んじゃったら、守れないよ…


嘘つきだよ、そんなの。


心が苦しくて、痛くて、せつなくて、寂しくて…


私…


今…


ハッキリとわかった。


私は…朋也さんが…好きだ…


朋也さんのいない世界は…とっても怖いところなんだ…


朋也さんを…


失いたくないよ…


その時、廊下を走る足音がして、一弥先輩が来てくれた。


『恭香ちゃん、大丈夫?!』


涙で目をパンパンに腫らした私を見て、一弥先輩が心配してくれた。


『まだ…意識ないって。今、手術中だから、何もわからないって…』
< 193 / 235 >

この作品をシェア

pagetop