私、強引で甘く一途な御曹司にドキドキさせられっぱなしです!
『そんな…どうして、本宮君が。それに、刺されたって、誰がそんなこと…』


『何もわからないの…』


『刺したやつ、許せない。あ…社長には連絡ついたよ。ただ、今は社長は出張中で海外だから、ここは僕達に任せてもらった。すごく心配されてたよ』


そうだよね…


父一人、子一人で、ずっと支え合って来た2人だから…


朋也さんも、本当にお父さん思いで…


社長のためにも、何としても助かって欲しい…


私達はイスに座って、祈りながら、朋也さんの手術が終わるのを待った。


それから、どれくらい経っただろう…


手術中のランプが消えて、先生が出て来た。


心臓が止まりそう。


お願い、朋也さん…


生きて…


『先生、朋也さんは?!』


先生は、少しの間をあけてから慎重に言った。


『手術は無事に終わりました。ナイフが刺さったままで栓の役割をしてくれていたので、思いのほか出血が少なく済んだのが幸いしました。ただ、まだ意識がない状態で…とにかく意識が回復するのを待つしかないですね』
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