私、強引で甘く一途な御曹司にドキドキさせられっぱなしです!
『…一弥先輩、本当にごめんなさい』


『いいよ、大丈夫。言わなくていいよ。僕は…恭香ちゃんにフラれたんだから、ちゃんと受け止めるよ。仕事頑張りながら、恭香ちゃんへの想いを断ち切れるように…しないとね』


私は、頭を深く深く下げた。


『だけど、しばらくは…無理かな。大好きな恭香ちゃんへの想いは、そう簡単に消えないだろうし。じゃあ、先に帰るよ。仕事戻るね。本宮君によろしく…ね』


一弥先輩は、手を挙げて行ってしまった。


私は、先輩を見送ってから、朋也さんの部屋に戻った。


『朋也さん、大丈夫?傷は痛む?』


『大丈夫だよ、痛み止め効いてる。一弥君は?』


『仕事に戻るから、朋也さんによろしくって』


『そっか…本当に2人には申し訳ないことした』


朋也さんの声、やっぱり元気がない。


『もう、謝らなくていいから。仕事も大丈夫。社長がいろいろ考えてくれてるから。何も心配しないでね』
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