私、強引で甘く一途な御曹司にドキドキさせられっぱなしです!
大好きな人と共に~朋也side~
恭香と一緒に過ごした時間は、かけがえのない、とても大切な時間だった。


マンションの部屋を出てからは、ただ、恭香が俺を選んでくれることだけを願ってた。


一弥君と俺、どちらを選ぶのか…


正直、不安で仕方なかった。


情けないが、そんな気持ちを隠すために、ひたすら仕事に打ち込んだ…


そんな時に、あの事件が起きた。


とっさに恭香に電話したのは、自分の死が目の前に迫ってる気がしたからだ。


この世から消える恐怖。


恭香に会えなくなるという恐怖。


恭香の声を聞いたとたん、本当にホッとした。


俺はそのまましばらく眠りについて、生死の境をさまよって、そして…


生きて、また恭香に会えた。


俺はその感謝を形にしたくて、父さんに経営陣に入れてもらえるよう頼んだ。


父さんは、すぐに了承してくれた。


ずっと、その言葉を待っててくれてたみたいだった。


喜んでる父さんの顔を見たら、これから、少しでも親孝行したいと心の底から思った。


副社長として、社長を支えたかった。
< 218 / 235 >

この作品をシェア

pagetop