私、強引で甘く一途な御曹司にドキドキさせられっぱなしです!
『とんでもないです。莉穂の出産祝いまで頂いて…感謝してます。でも、夏希とお付き合いされてるなんて、びっくりです。本当に…すごく嬉しいです』


一弥先輩は、一口、ビールを飲んだ。


咽が動く。


『…大変だったよ…本当、すごく大変だった。恭香ちゃんを忘れるの』


そう言って、また、もう一口飲んだ。


そして、星空を見上げながら言った。


『正直…まだ…忘れられない…情けないよね。だけど、恭香ちゃんが結婚して、子どもが出来て…一つ一つ、自分の中でその現実を受け止めようって…頑張ったんだ』


『そんな…』


『だって、僕は、恭香ちゃんのこと本気だったし、誰よりも好きだったんだから…』


『私なんか、どうしてそこまで…』


『恭香ちゃんは、自分の魅力に気が付いてないんだよ。男は…恭香ちゃんみたいな子に癒されたいって思うんだよ。僕もそうだった。だから、恭香ちゃんが、本宮君を助けたいって、病院で必死だった時…本当に…つらかったよ』
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