私、強引で甘く一途な御曹司にドキドキさせられっぱなしです!
本宮さんがかもし出すオーラは、どこにいても消えることはないから。


電車がホームに入って来た。


扉が開いた瞬間、みんなが一斉に車両になだれ込む。


うわ、気のせいか、いつもより人多くない?


私達は、めちゃくちゃに押されて、あっという間にはぐれてしまった。


その時、誰かが後ろから私の腕を少し勢いをつけて引っ張った。


そのせいで、その人の胸の辺りに顔を埋めた私は…


恐る恐るゆっくりと頭を上げた。


そこには…


あまりに綺麗過ぎる、本宮さんの顔があった。


嘘…


私は恥ずかしくて、すぐにうつむいた。


この状況…


有り得ない。


周りに押されているせいで全然動けないし、私を支えた本宮さんの右手は、ぴたりと私の背中にくっついてるし…


何なの、これ~


本宮さんの左手には、少し大きめのカバンが握られてる。


そう、私のところに泊まるための荷物だろう…
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