私、強引で甘く一途な御曹司にドキドキさせられっぱなしです!
本宮さんが入った残り湯。


お父さん以外の男性の後のお風呂なんて、入ったことないけど…


本当に…


嫌じゃない。


少し長めに入浴した後、お風呂から上がって、私は、鏡を見た。


うわ…


自信が持てない顔、このまま本宮さんに見せるなんて…


何だか、憂鬱。


菜々子先輩や梨花ちゃんなら、そんなこと気にしなくても全然平気なんだろうな。


美人や可愛い女性は得だ。


う~ん、せめて、化粧したいけど…


それは嫌だし…


とにかく、美容液、化粧水など、いつものように保湿をした。


髪を乾かして、とりあえず準備は出来たけど…やっぱり男性に素顔を見せたことなかったから、しばらく躊躇した。


いつまでも悩んでたって仕方ないか…


私は、いよいよ決意した。


よし!って、自分に気合いを入れて…


本宮さんのいるリビングに、深呼吸してから向かったんだ。


壁にもたれ、さっきと同じ場所に座って、携帯を見てる本宮さん。


私に気づいて、顔をあげた。


ドキドキする…


出来ることなら見ないで欲しい。


思わず、下唇を噛んで、下を向いた。
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