私、強引で甘く一途な御曹司にドキドキさせられっぱなしです!
石川さんだ!


嘘、どうして?!


石川さんの顔が、私の顔に重なろうとしてる



その顔が、死ぬほど気持ち悪かった。


嫌悪感でいっぱいになった。


逃げたいのに体がすごく重くて、石が乗っかってるみたいに動かない。


あぁ、やっぱり…


石川さんの噂は本当だったんだ。


夏希が言う通りだった。


あの飲み物に、睡眠薬とか入れられたんだ…


朋也さんも、一緒にって言ってくれたのに、私の危機感が足りなかったせいだ。


自分が情けないよ…


でも、石川さんがこんな怖いことするなんて…やっぱり信じられない。


誰か…


助けて…


嫌だよ…


『やめ…て…助け…て…』


『そんな蚊の鳴くような声じゃ、誰も助けに来ないよ。前からお前が好きだったんだ。黙って俺の物になれ!』


怖い。


私、このまま…石川さんに…
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