私、強引で甘く一途な御曹司にドキドキさせられっぱなしです!
その隙に、閉まらないようドアにサッと足を挟み、俺も中に入った。


石川が恭香の上に覆い被さった瞬間、俺は怒りでどうしようもなくなった。


でも、恭香のために、一瞬冷静になり、すぐに証拠の写真を撮った。


恭香が望めば、証拠の写真を見せ、石川を警察に突き出せる。


そして、後は…


すぐに石川をベッドから引きづり下ろし、馬乗りになった。


こんなに、自分が激高したことは、今までの人生で、一度も無かった。


冷静に生きて来たつもりだったが…


恭香を無理やり抱こうとした汚い石川を、俺はもう理性も無く殴ってしまいそうになった。


だが、空手の経験がある俺が、石川を殴ったらどうなるか、容易に想像がついた。


殺してしまうかも知れない。


それほどの激しい怒り。


でも…その怒りを、俺は必死で押さえた。


息が切れているのか…


上手く呼吸が出来ない。


いろんな感情が溢れ出す。


恭香への想いは当たり前だが、会社を守りたい気持ちもあった。
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