私、強引で甘く一途な御曹司にドキドキさせられっぱなしです!
『いろいろだよ、車だったり、電車だったり』


『びっくりだな。本宮君ほどのお金持ちは、リムジンか何かで送り迎えかなって』


一弥先輩が、少し笑いながら言った。


『執事とか、じいや…とか?』


朋也さんも冗談っぽく返した。


『そうそう、イメージね。お金持ちは電車に乗らないと思ってた。まあ、本当にイメージだけどね』


『お金持ちって…そんなたいしたことはない。それに、この会社は父さんが築いた物だから』


それは…


大謙遜だよ。


たいしたことあるよ、かなり。


『じゃあ、僕は反対方向だから、あっちのホームに行くね。2人は一緒なんだ』


『ああ…そうみたいだな。俺は、高階駅だから』


たまたま本当に朋也さんの家も、私と同じ側のホームだったんだ…


良かった、ごまかせる…


高階駅か…


私の駅より、さらに15分程行ったところ。


高級住宅が集まる地域だ。


やっぱりすごい。


一体どんな豪邸に住んでるんだろう…


明日…


行けるなんて、ワクワクするよ。
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