ナマイキ男子

そんなことになれば、私が自らの命を絶つか、または彼を殺してしまうだろう。


昼間の出来事を思い出して怒りに震えそうな身体がその証拠だ。


あの男のことが心底嫌いなんだと。


遺伝子レベルで拒否してる。


「あ、パンツの先輩じゃん。
何してんの?俺ん家になんか用?
なに、ストーカー?」


ああ、だめだ。


冷静でいられない。


いちいち癇に障る。癇に障りまくる。


「ともくん、この子と知り合いなの?」

「がっこの先輩、らしい(?)」

「アルバイトに入ってもらう子よー。いじわるしたら私が許さないんだから」


天使のようなママさんだ、、、


悪魔のような息子は店内の一番広いテーブルにでっかく座っている。


ずっとここにいるんだろか。


まるで、エサを待っている犬のようだ。


< 12 / 89 >

この作品をシェア

pagetop