ナマイキ男子

「まぁいいけど」


話題がコロコロと変わる。


私が鳴瀬に関わりたくないことはどうでもいいという風に。


癇に障る奴、、、


「あ、てか、先輩さ」

「……」

「真顔こわ」

「うっさい」


それよりも要件はなんなんだ。


“先輩さ“の後がなかなか続かない。


でもこっちから聞くのも興味あるみたいで嫌じゃん。


その後、続きが話題になることはなかった。


3秒で話の内容忘れるバカだってことだけ理解できた。


でも、変わらずギュウギュウの車内で苦しくなかったのは、


私を庇うように立ってくれた鳴瀬のおかげであることにも気付いている。


彼の優しい一面には慣れない。


驚いて心臓ギュインってなる。


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