ナマイキ男子
テストも終わり、今日は例の約束の日。


フウ姉がフルメイクで可憐なワンピースに身を包んでいる。


この姿を見ると流星くんと両想いなのでは…?


って私は思うけどなー。


「千夏の彼氏も試合に出るんでしょ?
メイクでもしたら?」

「彼氏じゃないんだってば」


メイクなんかしたことないし、仕方がわからないので無理ですお姉ちゃん。


フウ姉だって高校の時は化粧なんか全くしてなかったじゃないの。


髪を巻き終えたフウ姉は暇だからって言って私の顔をいじり始めた。


「千夏の彼氏ってケバいの好き系?」

「いやわからん」


鳴瀬のタイプとか知らない。


「あーでも回りにいる子たちは結構ケバいかも」

「年下なんでしょ?」


だからなんで知ってるの?


年下だったら大人びたお姉さん系に弱そうって言いながら手を動かす。


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