好きになるには理由があります
「愛人じゃない。
結婚するんだ。
何処から聞いてきたんだ、その話」
「お前の行動なんぞ、こっちまで全部筒抜けだ。
お前もな」
といきなり川久保は杵崎を見る。
「職場の休憩時間にサーカスをやっていると聞いたが」
「……なにも筒抜けてないじゃないか」
と杵崎が呟く。
いや、ねじ曲がって筒抜けている。
おそらく、最近はみんなで乗って遊んでいる杵崎のタンデム自転車のことだろう。
そこで、また川久保は陽太を叱り始めた。
「陽太、支社長として認められたいんだろうが。
爺さんはお前に甘いが、全員がそうというわけじゃないぞ。
少しでも隙を見たら、やられるんだ」
誰に? と深月が見て、
なにを? と杵崎が振り返る。
みんな呑気な支社に居るので平和ボケしていた。
結婚するんだ。
何処から聞いてきたんだ、その話」
「お前の行動なんぞ、こっちまで全部筒抜けだ。
お前もな」
といきなり川久保は杵崎を見る。
「職場の休憩時間にサーカスをやっていると聞いたが」
「……なにも筒抜けてないじゃないか」
と杵崎が呟く。
いや、ねじ曲がって筒抜けている。
おそらく、最近はみんなで乗って遊んでいる杵崎のタンデム自転車のことだろう。
そこで、また川久保は陽太を叱り始めた。
「陽太、支社長として認められたいんだろうが。
爺さんはお前に甘いが、全員がそうというわけじゃないぞ。
少しでも隙を見たら、やられるんだ」
誰に? と深月が見て、
なにを? と杵崎が振り返る。
みんな呑気な支社に居るので平和ボケしていた。