本当に私のこと好き?
本当に私のこと好き?



「え?なんで?」

「ダメなもんはダメ」

「どうして!理由は?」


ツンとあっちを向いてしまう
なんで?なんで?


「慶太!」


少し怒って呼ぶと、拗ねた顔を隠しもしない
なんで、慶太が拗ねてるの?
こっちが拗ねたいよ


「りか」


そう優しく呼ぶと温もりが唇に重なる
それはどんどん深くなって行って


「ん………」



昂る声に、ひょいと抱き抱えられてベットに寝かされたと同時にもう、何も言えない程に愛された

ううん
愛なんてあるのかな?
慶太からすれば、ただの身体を重ねる行為に過ぎないのかも知れない

私に聞かれたら面倒な事を誤魔化すための行為なのかも




「良いなぁ、仲良しで」

「は?」


私は目の前のカップルが羨ましくて思わず呟いた
親友である早苗は大きな瞳を更に大きくさせている

隣に座る早苗の彼の泰成さんも同じ様な顔
何だか夫婦は似てくるなんて言うけど本当かも
まだ、夫婦じゃないけど………



「りか達だって仲良しでしょ?」


早苗はそう言うけどありえない
仲良し、なんて思った事ない

泰成さんは早苗の事が好きで仕方ないって顔してる
ほんと、羨ましい


「えー、それは無いよ~
慶太は私の事なんて好きじゃないんだと思うよ
もしかしたら、他に好きな女の人居るのかも知れない」


自分で言ってて気分が落ち込む
言葉にしてしまうと何だかリアルで




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