本当に私のこと好き?
「…………」
「もう、大分経つだろ?
時効だ、そろそろ聞いても良いだろ?」
「慶太………」
「麻美になんか、言われたのか?」
「…………言われたってより………
麻美が浮気した相手も、どっかの御曹司で
俺より金の羽振りが良かったんだと」
「何だよそれ!麻美はお前とは金の付き合いだったのか?
そんなはずない!高校の時なんてみんな金がないもんだろ
お前は御曹司でも、学生の間は親父さんが甘やかしたりしなかっただけだろ?」
「高校の時は気にならなかったんだろ?
周りの女子もそんな事は言わないし
でも、大学に行けば違う」
「だからって!」
「段々欲が出たんだろ」
それでも、高校の時の二人を見ている俺からしたらあの時の二人を否定したくなかった
本当に羨ましい程に仲が良かったから
「心配するな、麻美の気持ちを疑った事なんて一度もなかったし
麻美だって最初からそんな気持ちだったんじゃないから
まぁ、俺も麻美と別れてからは相当酷い男になったからな」
その笑顔はやっぱり、寂しそうだった
あれから半年
いつの間に彼女?
いや、また、セフレなのか?
「彼女のこと、本気なのか?」
「本気だよ、結婚するつもり」
「は?結婚って、まだ24だろ?
年上なのか?」
「違う、年下、結婚って言ってももっと先だけどな
今は俺、修行の身だし
でも、ちゃんと約束はしてるから婚約者かな」
約束って、婚約者って
相手も年下で俺たちもまだ24歳だ
そんな急ぐこともないだろ