本当に私のこと好き?



「り、りかちゃん!
え?それってどういうこと?」


驚いたのは泰成さん
なんで、そんなに驚くの?

私にバレたと思って焦ってるの?

泰成さんと慶太は親友だもんね
慶太の事情を知ってるのかな………


なんか、今の泰成さんの態度で全部わかっちゃった



「別れようかな」

「「え?」」

「なんで?」

「今、言ったでしょ?
慶太は私の事なんて好きじゃないんだよ」

「ま、待って!りかちゃんがそう思ってるのはどうして?」

「だって、私の言うことは全部反対するもん!
昨日だって、総務の親睦会に行ったらダメって言うんだよ!
仕事だよ?今までだって行ってたんだよ?
それなのに………
理由も教えてくれない…………」

「りか……」


自分で言ってまた、落ち込む
さっきからこんな感じだ



「あ、」

「え?りか?」


ストローをかき混ぜていた手を止めた私を早苗は不思議そうに見てくる


あー、自分が嫌になる

どこに居ても見つけてしまう自分の目も
声を拾ってしまう耳も


はっきりと、この耳で拾ってしまった
慶太の声を


「慶太いる」

「え?どこ?あ、」
「あぁー………」


二人はキョロキョロ辺りを見回して慶太を見つけ顔を顰めた

今の私の気分では見たくなかった現場だ


私には会社の親睦会でさえもダメなのに
自分は…………


キリキリと胸が痛い





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