本当に私のこと好き?




「その日はりかと飲みに行ってくる」

「わかったよ、変なやつに捕まるなよ?
ちゃんと帰ったら連絡して」


捕まりません、と言いたかったが、りかと飲みに行くと大体ナンパされるから言わなかった
それをどう思ったのか、ぎゅっと抱き寄せられた



「そこは、捕まりませんって言うとこだろ~
あー、心配だ」

「私は泰成しか見えてないよ
泰成以外興味ないよ」


時々感じている不安を隠すことなく伝えてくれるからちゃんと私も伝えるようにしている

大事にしてくれるのがわかるから
私も不安にさせたくない





「とりあえずは、落ち着いたのね?」

「うん、早苗にも心配かけたね、ごめんね」


申し訳なさそうに眉を下げる姿は女の私から見ても凄く可愛くてキュンとする
須藤さんも大変だな

憎き相手ではあるが同情もしてしまう


「あんなに溺愛してる須藤さんの何に不安になるんだか」

「だって、そんなのわかんないよ………」


拗ねた様な姿に笑ってしまう
りかだけがわかってなかったんだ
須藤さんの気持ちなんてあんなに駄々漏れなのに


「なんか、今までと違いすぎて……
慶太じゃないみたいで………」

「りかがどう思ってたのかは知らないけど
須藤さんはりかをどこからどうみても溺愛でしょ
気付いてないのはあんただけよ」


りかは目を一瞬丸くして、顔を赤らめた
やっぱり可愛い






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