本当に私のこと好き?




「りか…………」

「慶太はいつもそう………」

「りか?」

「私には色々求めるくせに慶太は何もくれない
一番欲しいものさえも………
私は慶太のオモチャじゃないよ!」


慶太の身体はくれても、心は私にはくれないんだ


「りか…………」

「私が嫌ならそう言えばいいじゃない!
付き合いたくなかったならそう言ってくれたら良かった
それならこんなに苦しくなかった!
新しい恋にだって進めたのに
私ばっかり好きでいるのは辛いよ!」


ジタバタ動く私を強く抱き締めてくる
私は慶太の腕から離れたいのに慶太は離してくれない


「離して!」

「離さない!」

「どうして!私なんて好きじゃないでしょ!」

「りか、愛してる」

「……………え、」



私の耳は可笑しくなったのだろうか
幻聴?
切なく響いた声は誰の?
欲しくて堪らなかった言葉なのに信じられない


バタバタ暴れていた私はピタッと止まってしまう


「りか、愛してる、好きだ」

「…………う、うそ、」

「嘘じゃない!ずっと好きだった!
りかよりも俺の方がもっと大好きだよ」


慶太は何を言ってるのだろうか

慶太が私を?
ずっと、っていつから?

いやいや、慶太は彼女いたよね?


半年前に彼女と別れたって聞いたから私は告白したんだ
辻褄が合わない


慶太が私の事、好きだなんてやっぱり信じられない




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