都の剣〜千年越しの初恋〜
沙月は呼吸を整え、胸に手を当てる。心臓がバクバクと素早く音を立てていた。
「でも、スーさんいつもよりかっこよかったです〜」
「普段は変態です〜」
無邪気にそう言う春太郎と幸子に、「あはは……」と沙月は苦笑しながらも、儀式のためにマットの上に座る。
特別な水を飲み、意識を集中させる。そして、呪文を唱え始めた。
呪文を沙月が唱え始めると、悪霊の何体かは一斉に苦しみ始める。そして、だんだんその姿が薄くなり消えて行く。
しかし、ヤマタノオロチは顔色一つ変えない。さっきまで負傷していたはずの顔は、いつも間にかもとに戻っていた。
「……葉月だったら、ここにいる全員を浄化できたかもしれないのに……」
あまり強い技を使えない自分に、沙月は苛立ちを覚える。その手を、幸子がそっと握った。体温とは違う温もりが沙月を包む。
「幸運のパワーあげるです!沙月だって頑張ってるです!」
幸子はにこりと天使の笑みを浮かべる。沙月は泣きそうになるのを堪え、「ありがとう!」と幸子を抱きしめた。
「僕も〜!!」
春太郎がそう言ったため春太郎も抱きしめ、沙月はまた戦いの場へと戻った。
「でも、スーさんいつもよりかっこよかったです〜」
「普段は変態です〜」
無邪気にそう言う春太郎と幸子に、「あはは……」と沙月は苦笑しながらも、儀式のためにマットの上に座る。
特別な水を飲み、意識を集中させる。そして、呪文を唱え始めた。
呪文を沙月が唱え始めると、悪霊の何体かは一斉に苦しみ始める。そして、だんだんその姿が薄くなり消えて行く。
しかし、ヤマタノオロチは顔色一つ変えない。さっきまで負傷していたはずの顔は、いつも間にかもとに戻っていた。
「……葉月だったら、ここにいる全員を浄化できたかもしれないのに……」
あまり強い技を使えない自分に、沙月は苛立ちを覚える。その手を、幸子がそっと握った。体温とは違う温もりが沙月を包む。
「幸運のパワーあげるです!沙月だって頑張ってるです!」
幸子はにこりと天使の笑みを浮かべる。沙月は泣きそうになるのを堪え、「ありがとう!」と幸子を抱きしめた。
「僕も〜!!」
春太郎がそう言ったため春太郎も抱きしめ、沙月はまた戦いの場へと戻った。