都の剣〜千年越しの初恋〜
沙月と葉月のすぐ後ろでは、イザナギが諦めるのを今か今かと待ち続けている。闇がようやく薄くなった空には、少し赤い色が見えていた。もう夕暮れが近いのだ。
「葉月、もうすぐ夕暮れだ」
嵐猫が葉月の肩に飛び乗り、言った。
「それがどうしたんだ?」
術をヤマタノオロチにかけ続ける葉月は嵐猫に訊ねる。嵐猫は焦ったように言った。
「夜になれば、辺りは闇に包まれる。そうなれば、ヤマタノオロチは闇の力を使って悪霊などを次々に生み出すかもしれない。そうなれば……」
神々の力が尽き、ヤマタノオロチの勝利となる。沙月の脳裏に浮かんだことは、葉月も思ったことのようだ。ドクンと緊張が走る。
「そう、夕暮れまでに封印しなければ都は救えないぞ?」
ニタニタと笑いながらイザナギが後ろから言う。沙月に焦りが生まれ、葉月は拳を握りしめた。
「クソッ!クソッ!」
葉月はそう言いながら、ヤマタノオロチに向かって突進していく。術を思いつく限りかけ、光線を何度も放つ。
「葉月、もうすぐ夕暮れだ」
嵐猫が葉月の肩に飛び乗り、言った。
「それがどうしたんだ?」
術をヤマタノオロチにかけ続ける葉月は嵐猫に訊ねる。嵐猫は焦ったように言った。
「夜になれば、辺りは闇に包まれる。そうなれば、ヤマタノオロチは闇の力を使って悪霊などを次々に生み出すかもしれない。そうなれば……」
神々の力が尽き、ヤマタノオロチの勝利となる。沙月の脳裏に浮かんだことは、葉月も思ったことのようだ。ドクンと緊張が走る。
「そう、夕暮れまでに封印しなければ都は救えないぞ?」
ニタニタと笑いながらイザナギが後ろから言う。沙月に焦りが生まれ、葉月は拳を握りしめた。
「クソッ!クソッ!」
葉月はそう言いながら、ヤマタノオロチに向かって突進していく。術を思いつく限りかけ、光線を何度も放つ。