都の剣〜千年越しの初恋〜
「沙月ちゃ〜ん!今日もかわいいね〜!君とずっと一緒に過ごせるなんて本当に奇跡だよ〜!!神様に感謝……って僕が神様だったね〜」

神様らしくないくだけた話し方で、スーは沙月にベラベラと話しかける。葉月の怒りが上がっていくのを沙月は感じ取った。

「さあさあ、ご飯にしましょう!今朝は塩ジャケですよ〜」

お母さんが机にバランスの整った朝食を並べていく。味噌汁のいい匂いがふわりと漂った。

「うわ〜い!塩ジャケです〜!」

幸子と春太郎が早速食べ始めた。

「今日の味噌汁の具は、わかめと豆腐か…」

キングも食べ始めた。

「おいしい〜!!」

水月といつの間にいたのか、火影が同時に言う。

家族全員と妖怪たちと食べるご飯は、いつだって賑やかで楽しい。沙月が幸せを感じる瞬間の一つだ。

「葉月、ご飯入れてきてあげようか?」

沙月は、隣に座る葉月の空になったお茶碗を見つめる。葉月は顔を赤くしながら、「じゃあ頼む」とお茶碗を沙月に差し出す。
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