都の剣〜千年越しの初恋〜
「姉上〜!!」

スーが両腕をパタパタと動かしながらアマテラスに抱きつくーーー寸前でアマテラスがそれを避けた。スーは顔面から地面に着地する。

「あ、姉上〜!!」

スーは、鼻血を垂らしながらアマテラスに手を伸ばす。アマテラスの笑顔はどこか引きつっていた。

「まるでゾンビじゃねえか」

「ひどくない!?」

葉月の言葉にスーがそう言い、辺りは笑いに包まれる。

「お姉様、どうして目を覚ましたのですか?」

ツクヨミがアマテラスに訊ねる。アマテラスは沙月を見つめ、言った。

「沙月の家は、私の別荘の一つでもあります。私を大切にしてくれたおかげで、私はあなたの心の声に目を覚ますことができました。……ありがとう」

沙月の神社はアマテラスを信仰している。神社を大切にしていてよかったと沙月は心の底から思った。

「でも、これでヤマタノオロチを倒せるな!」

神々の言葉に、葉月が「そうだ!草薙の剣!」とアマテラスを見つめる。アマテラスは手から光を放ち、剣を空中から取り出した。
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