都の剣〜千年越しの初恋〜
「はい、必ず幸せになります」
沙月は大きく頷く。イザナミの目から涙があふれていた。
沙月は、生まれてからずっとサシャ記憶があったわけではない。生きていく中で必要な部分だけを思い出した。しかし、イザナミはサシャの生まれてからのことも全て知っている。遠くに行ってしまう娘を想って涙を流すのは仕方がない。
「それで、何をしに来たんだ?」
イザナギが沙月をじっと見つめる。その目は何を思っているのかはわからない。沙月は緊張しながら口を開く。
「……私は、神条沙月です。今の私はサシャではありません。前世のことはほとんど覚えていません」
イザナギは沙月を見つめ、イザナミは静かに涙を流している。沙月は口を開いた。
「千年前は、ご迷惑をおかけしてしまい申し訳ありませんでした。沙月は恋を実らせ、幸せに生きていきます。今回都であった出来事は、葉月と私を強く結びつける……そんな気がします」
沙月は一生懸命戦った葉月を思い出し、微笑む。イザナミも優しく微笑んでいた。
「フン!」
イザナギは鼻を鳴らし、沙月の腕を掴んだ。
沙月は大きく頷く。イザナミの目から涙があふれていた。
沙月は、生まれてからずっとサシャ記憶があったわけではない。生きていく中で必要な部分だけを思い出した。しかし、イザナミはサシャの生まれてからのことも全て知っている。遠くに行ってしまう娘を想って涙を流すのは仕方がない。
「それで、何をしに来たんだ?」
イザナギが沙月をじっと見つめる。その目は何を思っているのかはわからない。沙月は緊張しながら口を開く。
「……私は、神条沙月です。今の私はサシャではありません。前世のことはほとんど覚えていません」
イザナギは沙月を見つめ、イザナミは静かに涙を流している。沙月は口を開いた。
「千年前は、ご迷惑をおかけしてしまい申し訳ありませんでした。沙月は恋を実らせ、幸せに生きていきます。今回都であった出来事は、葉月と私を強く結びつける……そんな気がします」
沙月は一生懸命戦った葉月を思い出し、微笑む。イザナミも優しく微笑んでいた。
「フン!」
イザナギは鼻を鳴らし、沙月の腕を掴んだ。