都の剣〜千年越しの初恋〜
そんな言葉をさらっと言われ、サシャは一気に恥ずかしくなった。顔を赤くし、何も言うことができない。
「まあ、でも……」
ツキヤはサシャの耳元に口を寄せ、ささやく。
「恋人としては、みんなに見られるということに嫉妬はしていますがね」
その言葉にさらに熱が上がったサシャは、「う、うるさい!馬鹿!」とツキヤの腕を叩く。ツキヤは楽しげに笑っていた。
今日は、一年に一度しか開かれない盛大なお祭りの日だ。あちこちで屋台が出され、多くの人で賑わっている。
「……こんなところ、来るなんて初めてだ」
サシャはキョロキョロと辺りを見回す。その目はまるで、好奇心旺盛な子どものようだ。
「待ってください!逸れちゃダメですから」
そう言って、ツキヤはそっとサシャの手を握る。また、サシャの顔が赤くなった。
その後、二人は屋台を見て回り、花火がよく見えるという丘にやって来た。山の上だからか、来ている人はツキヤとサシャだけだ。
二人は黙って、漆黒の夜空に色鮮やかな花が咲くのを今か今かと待っていた。もう逸れることはないはずなのに、手はずっとつないだままだ。
「まあ、でも……」
ツキヤはサシャの耳元に口を寄せ、ささやく。
「恋人としては、みんなに見られるということに嫉妬はしていますがね」
その言葉にさらに熱が上がったサシャは、「う、うるさい!馬鹿!」とツキヤの腕を叩く。ツキヤは楽しげに笑っていた。
今日は、一年に一度しか開かれない盛大なお祭りの日だ。あちこちで屋台が出され、多くの人で賑わっている。
「……こんなところ、来るなんて初めてだ」
サシャはキョロキョロと辺りを見回す。その目はまるで、好奇心旺盛な子どものようだ。
「待ってください!逸れちゃダメですから」
そう言って、ツキヤはそっとサシャの手を握る。また、サシャの顔が赤くなった。
その後、二人は屋台を見て回り、花火がよく見えるという丘にやって来た。山の上だからか、来ている人はツキヤとサシャだけだ。
二人は黙って、漆黒の夜空に色鮮やかな花が咲くのを今か今かと待っていた。もう逸れることはないはずなのに、手はずっとつないだままだ。