都の剣〜千年越しの初恋〜
「お姉様、ステキなアイデアです!」

つららがそう言い、早速歌い始める。最近つららが好きになったという「好き!雪!本気マジック」だ。かわいい声が一面に響き、沙月の心が癒される。

つららが歌い終わると、パチパチと拍手があちこちから響いた。沙月も、お雪も、他の妖怪たちも、葉月も拍手を送る。

「よし!俺も負けていられねぇ!俺も歌うぜ!」

火影がそう言い、水月と一緒に「てんごくとじこく」を歌う。テンションの上がるリズムに、神々の顔にも笑顔が見え始めた。

「次は僕らが歌います〜!!」

春太郎と幸子が「いーあるふぁんくらぶ」を歌い、キングが分身をいくつも出して「Alice in New York」を歌った。

「人間界にはすてきな歌があふれてるんだなぁ」

ヒノカグがそう言い、春太郎と幸子の頭を撫でる。二人は、「まだまだいっぱいありますよ〜」と嬉しそうに笑う。

嵐猫が「砂の惑星」を、金次郎とひとめが「脳漿炸裂ガール」をノリノリで歌った。神々は楽しそうにリズムに乗って体を揺らし、神楽と芸能の女神は踊り始めた。
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