クール王子ととろける溺甘♡同居


「あ、はい。恵美、さん」

少し照れながら呼ぶと、恵美さんは嬉しそうに微笑んでくれた。


「母さん、荷物は?」


っ?!


突然、恵美さんの後ろから現れた人物に、思わず一歩下がってしまう。


スラッとした高身長に、サラサラの黒髪と、綺麗な二重まぶた。


それだけ確認して、すぐに目をそらした。


パッと見ただけでもわかる。


すんごいイケメンだ。


誰がどう見ても「カッコいい」きっとそういうだろう。


あぁ、やな予感だ。
実にやな予感。


こんなに、いかにも今まで女に困ったことありません、みたいなイケメン、絶対……。


「あ、荷物は小山さんたちの車のトランクに。この子、うちの息子です」


恵美さんがそう紹介すると、男の子は、律儀にペコっと頭を下げて、


「須永 希夜です」


と私たちに挨拶した。


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