クール王子ととろける溺甘♡同居

『今日も部屋に来てね』

帰り道、手を握られたまま希夜くんにそう言われて。

夕食とお風呂を終えて、私は言われた通り今日も希夜くんの部屋の前に立つ。

コンコンッ

ガチャ

「小山さん。さっきぶり」

「うん、さっきぶり、です」

すぐにドアを開けて顔を出してくれた希夜くんに、トクンと胸が鳴る。

自覚して意識した瞬間、ダメだ。
ただでさえ緊張するのに、余計にうまく言葉が出てこない。

「どうぞ」

昨日と同様、希夜くんに促されて部屋に入る。

「今日付き合ってくれてほんとありがとう」

「ううん!こちらこそだよ。ずっと見たかったものだったし希夜くんも好きだって知れて嬉しかったし」

「うん、俺も」

「……っ?!」

いきなり、希夜くんが私の腕をグイッと引っ張ったかと思うと、希夜くんのおでこが私の肩に触れた。
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