クール王子ととろける溺甘♡同居
「小山さん、ホントはこういうことするの、すごく好きなんじゃない?」
「どういう意味……べつにそんな」
「敏感だから」
「っ、そんなこと言われたって、そりゃ急に触られたらびっくりするよ。慣れて、ないし……」
身体の反応なんて自分ではどうすることもできないので、答えに困ってしまう。
「そーだね。じゃあ、慣れて」
「ちょ、」
希夜くんは、私を抱きしめる力を少し強めてから、今度は私の首元に顔を埋めた。
「待って、希夜くっ……」
彼のまだ少し湿った髪が肌にあたってくすぐったい。
普段はフッと優しく目を細めて笑ってくれるのに、その触れ方はほんの少し強引で。
だけど、不思議と嫌だとは思わない。
きっと、私が本当に嫌だと思ったら、希夜くんならすぐに辞めてくれるってわかっているから。
恥ずかしくてどうにかなっちゃいそうなのに、心のどこがでは離して欲しくないみたいな。