クール王子ととろける溺甘♡同居
*
「ごめんね。勝手に指名しちゃって」
「ううん。それは全然いいんだけど……」
むしろ、希夜くんにご指名されて嬉しかったんだ。まさか学校で彼が私の名前を発する日が来るとは。
いつものように、夜のまったりタイムに希夜くんの部屋で話をする。
「宿泊研修って私なんかが行ってもいいの?もっと学校の代表にふさわしい子とか……」
「俺が小山さんがふさわしいって思ってるだけじゃダメ?」
「っ、いや、ううん、ダメじゃないけど」
まったく、ドキッとすることを平気で言うんだから希夜くんってほんとに……。
今まで出会ってきた女の子たちにもこう言うこと平気でいっていたのかな、なんて疑う自分が嫌になる。
「準備とか、しなきゃだもんね」
「それは大丈夫だよ。明日、恵美さんが一緒に買い物行ってくれるって言うし、正直ワクワクしてる」
うちの高校は修学旅行がないから、こうやって学校のイベントを通してお泊まりに行けるっていうのは、かなり嬉しいんだ。
しかも、なんたって、希夜くんが一緒だし。
「そう言ってもらってよかった。俺も楽しみ」
希夜くんは「準備よろしくね」といって私の頭をポンポンと撫でた。