クール王子ととろける溺甘♡同居
「小山さんと須永くんって付き合ってるの?」
「えっ?!」
男子2人の背中見送りながら、いきなり思いがけないことを言い出す前田さんに、身体が飛び跳ねる勢いで驚く。
「な、ないないない。付き合ってない、です。なんで突然……」
「えー、なんとなくー?2人の雰囲気がそんな感じに見えたから。それとも、小山さんの片想い、とか?」
「……っ!?」
図星を突かれて、ボッと顔が熱を持つ。
初対面の人にもバレるぐらい分かりやすいってどうなのよ私。
「うわぁ、そっか〜!なら今回の研修絶好のチャンスじゃん?」
まるで私の顔に書いてありますと言いたげな表情でそう言う前田さん。
「いや、いやいやいや。私なんか全然レベルが違うし、無理だよ」
「えー?そう?小山さんと須永くんお似合いだと思うけどな〜。まぁ頑張ってよ!応援してる。極力協力できるようにするしさ!」
前田さんはニカッと楽しそうに笑ってから、野菜を切り始めた。
話しやすい人とグループでよかった。
初対面だからこそ、気兼ねなく話せることもあるんだな。
協力っていうのが、ちょっと気になったけど……。