クール王子ととろける溺甘♡同居

「最悪……」

私の先を歩くグループの子たちの背中を眺める。

二見くんを囲んでキャッキャと騒いでいて、ゴミを拾ってるのは、もう1人同じグループの八尾くんだけ。

顔も合わしたくない人物となんでよりによって同じグループなんか。

昨日、『大っ嫌い』って勢いよく言い放ったらもう懲りて絡んでくることはないかもしれないけど。

二見くんが視野に入るたびに、いろんなことを思い出してしまって頭が痛くなる。

希夜くんと一緒ってだけで舞い上がって不純な動機で研修に参加したのがそもそもの間違いだった。

そりゃバチも当たるよね。

自分の愚かさに凹みながら、細々と山のゴミを拾っていく。

過去の失敗もこのゴミみたいに捨てて綺麗に出来たらいいのに。なんて。

足元は不安定で緩やかな坂になっているから、それなりに体力が奪われていく。

これでチームワークが学べているのか疑問でしょうがない。
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