クール王子ととろける溺甘♡同居
「最初は私もびっくりして怖くて、絶対無理って思ったけど、でも、ちゃんと話し合えたの、あの時の気持ち、お互いに……」
ゆっくりと振り返って希夜くんの顔を見ないまま、そう話す。
「何言われたのか知らないけど、それでも、あいつが小山さんのこと傷つけた過去は変わらないよね?」
はじめて聞いた、希夜くんのトゲのある言い方。
「それはそうだけど、でも……」
「でも?もしかして、小山さん、彼のこと気になるの?」
「えっ、」
思わず顔をあげた。
まさか、希夜くんからそんなことを聞かれるとは思わなかったから。
どうしてそんなこと言うんだろうか。
希夜くんから見て、軽い女だって少しでも思われたかもしれないってことが悲しくて。
そりゃあ、男の子にドキドキして、恋の嬉しいことも嫌なことも、初めて味わったのは二見くんだから、特別な思いが全くないと言えば嘘になる。
でも……。