クール王子ととろける溺甘♡同居
「受け取ってほしい」
「えっ……なに、これ」
目の前に置かれたのは、小さな可愛らしい薄ピンクの紙袋。
「小山は、言いたいこと言ってスッキリして新しい恋に進む気満々なのかもだけどさ、俺、簡単には引き下がらないよ?小山のこと傷つけて後悔してる俺の気持ち、そんな生半可なもんじゃないから。今度こそ俺の力で笑顔にさせたいって本気で思ってるから」
二見くんの瞳が、ギュッと心臓を締め付けてくる。
「……っ、えっと」
どうしてうまくいかないんだろう。
二見くんとのことをちゃんと思い出して、リセットさせて、ちゃんと希夜くんに会うんだって思っていたのに。
いや、二見くんの言う通りかもしれない。
私だけ言いたいこと言って、二見くんとのことを終わらせようとしている。
二見くんの今の気持ちが嘘とは思えないけれど、それでも、私にはその気持ちに応えることは出来ない。
一体、どうすれば……。