クール王子ととろける溺甘♡同居
あの子、一体誰なんだろう。
彼女の顔を見ることはできなかったけど、希夜くんが優しい表情で彼女と話してるのは見てわかった。
なんだ、私以外にもあんな顔できちゃうんじゃん、なんて思って。
いや、そりゃそうだよね。
あんなにかっこいい希夜くんのことだ。
女の子がほっとくわけないし、今までがおかしかったことだ。
どこかで期待してきた。
私だけ特別なんじゃないか、もしかしたら希夜くんといつか両思いに。
本当にただ、親切心以上のものはなかったのかもしれない。
希夜くんと過ごすことが当たり前になって、感覚が麻痺していたんだ。
同居がなかったら、一生関わらなかったような人だもん。
あの笑顔も、触れた時の温もりも全部─────。