クール王子ととろける溺甘♡同居
「どうしたの、小山さん。そんなに慌てて」
ドアを開けると、そこには、自室のドアノブに手をかけた希夜くんが不思議そうにこちらを見ていた。
「えっ、あ、ううん、な、なんでも。お、おかえり、なさい」
「うん。ただいま。なに?わざわざ言いに来てくれたの?」
「っ、あ、いや……その、」
どうしよう。
いざ目の前にしちゃうと、なかなか言い出せない。
この間はごめんなさい、希夜くんにはずっと助けてもらってばかりで色々感謝しているよ、それから、今日一緒にいた子って誰なのかな?
言いたいことも聞きたいことも決まっているのに、なんでこんなにうまくいかないんだろう。
「ごめん小山さん、俺ちょっと汗かいてて。お風呂急ぎたいんだ」
「あっ、うん、ごめん!」
私がそういうと、希夜くんはすぐに部屋に入ってお風呂の準備に向かった。