クール王子ととろける溺甘♡同居
あれからいつものようにみんなで恵美さんの美味しい夕食を食べて、部屋で勉強して。
勉強も言っても、ノートと筆記用具を机に出しても考え事ばっかりで全然頭に入らなかったけど。
同じ家に住んでいるのに、まさかこんなにも距離感じる時がくるなんて。
結局、勉強にも身が入らなかったのでもう寝ちゃおうと思って部屋の電気を消して布団にはいる。
希夜くんと一緒にいた女の子のことを考えたくないのに、布団の中で目を閉じて浮かんでくることはそればかりで。
どうにか頭の中を入れ替えようと思って、スマホの動画アプリで、人気の動画を見たりして、
何だかんだ気がつけば、寝付けないまま時刻は夜12時を回ろうとしていた。
「……喉乾いちゃった」
アプリを閉じて、お茶を飲みに行こうと部屋をでてキッチンへと向かった。
シーンと静まるキッチン。
そろそろこの家ともお別れだ、と思うと少し寂しくて。
希夜くんとこんなふうになったままお別れなんで嫌だな、と思いながら、冷蔵庫の麦茶を飲んだ。