クール王子ととろける溺甘♡同居
「あ、あの、希夜くん」
「……しっ」
何ということでしょうか。
真っ暗な部屋のベッドの上。
希夜くんと同じ一枚の布団を被って息を潜める。
なんでこんなことに……。
目の前に見えるのは希夜くんのスエット。
そして全身が希夜くんに包まれているような気分になってしまうぐらいの、彼のいい香り。
こんな密着してちゃ、私のこの鼓動、絶対希夜くんにバレてるよ。
うぅ。
ふたりの息遣いが、よけい、近いことを実感させて、クラクラする。
私普段どうやって呼吸してたんだっけ?!
と考えちゃうくらい。
ドアの向こうからは、パタリパタリと階段を上る音が聞こえて。
きっと、恵美さんが不審に思って様子を見に来てる。
恵美さんに、私が希夜くんの部屋にしかも同じベッドに入ってることもバレちゃわないか心配で、二重の意味で心臓のバクバクが全然おさまらない。