クール王子ととろける溺甘♡同居
バレませんようにっっ!!
─────カチャ
控えめに開けられた部屋のドアの音。
「希夜〜?」
恵美さんの小さな声が彼を呼ぶ。
「……んー、ごめん起こした?水飲んだら階段でこけた」
てっきり、寝たフリをするのかと思ったから恵美さんと話をする希夜くんに少し驚く。
大丈夫かな、私がいること、バレないかな。
「あぁ、そう。花純ちゃんも隣の部屋にいるんだから静かにね〜。明日も学校なんだし早く寝なさい」
「ん」
「おやすみ」
「おやすみ」
パタン
「……」
「……」
ドアが閉まった音がして、恵美さんの足音がだんだんと遠のいていく。
「……もういいよ、小山さん」
布団をめくってそう声をかけられて、顔を出す。
「ぷはっ、、、!」
「え、小山さん、息止めてたの?」
「はぁ、そうみたい、です。その、無意識に」
希夜くんと恵美さんが話してる間、絶対にバレてはいけないって気持ちでいっぱいで。
「なんで仕草一つ一つでこう……」
「えっ?」
横に並ぶ希夜くんに首を傾げる。