クール王子ととろける溺甘♡同居
「小山さんって、あざといね」
「えっ、そ、それいうなら希夜くんでしょ!」
気付けばいつも、希夜くんの言動一つ一つにときめいてしまうんだから。
「俺のどこが。意味がわからないよ」
「うっ、」
さすがに男の子に『あざとい』なんて、言わない方が良かったかな。
希夜くんの反応を見て怒らせちゃったかなと急に不安になって口籠っていると、
突然、被っていた布団がさらに剥ぎ取られて、代わりに希夜くんが私の上に重なった。
これは……一体……。
「そういう顔、二見にも見せてるの?」
「なんで急に、二見くん……」
「なんでって……顔に書いてある。今日会ったの二見なんでしょ?」
顔に書いてあるって……私そんなにわかりやすい顔してるのかな。
「小山さん、二見のことになるといつもと違う顔するから。すぐわかるよ。それが、すごい、嫌」
い、いや?
薄暗い部屋、カーテンの隙間から差し込む月明かりで、うっすら希夜くんの少し歪んだ顔が見える。
今まで見られなかったその顔があまりにも珍しくて、ジッと見てしまう。