クール王子ととろける溺甘♡同居

「もう干渉しないって決めたのに、小山さんのことになると余裕なくなる」

「……っ、よ、余裕?」

「小山さんは二見と話し合ってきちんと和解して、それって小山さんにとって大きな一歩なはずなのに、ふたりの今後の可能性を考えた時、無性に、嫌だと思った」

可能性……。

「らしくないって思う、こんなこと考えるなんて。もし、小山さんが二見とよりを戻したら……なんて」

「希夜くん……なんで、なんでそんなこというの?希夜くんには、大切な人がいるのに!」

希夜くんはいつだってその優しい甘さで私を狂わせる。
どんなつもりでそんなセリフを言っているの。

私をからかいたいだけならやめてと突き飛ばすことだってできるのに、隙あれば、1%でもチャンスがあるなら、触れていたいと思ってる私は、この短期間で随分汚い人間になってしまったと思う。

やっぱり、恋なんて、するもんじゃない。

こんな気持ち、今まで知らなかったのに。
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