クール王子ととろける溺甘♡同居

「それに、この格好……可愛すぎて危ない!赤ずきんちゃん?!これもしかして学園祭当日に着る衣装?」

「あっ、はいっ」

「……心配。他校からくる輩とか絶対危ないって。あ!学園祭当日、私が護衛してもいい?!サングラスかけてスーツ着てさ!」

「あんたのほうが十分危ないから」

さっきから『あゆちゃん』と呼ばれている人が古畑先輩に瞬時に突っ込む。

「ほんっと、私の大好きな顔なんだわ、花純ちゃん!」

「えっと、とてももったいない言葉で……ありがとう、ございます」

こんなにまっすぐ『顔が好き』なんて言われると照れてしまう。

顔がちょっと熱い。

しかも、古畑先輩だって十分可愛いから。
ほんの少し化粧が濃くてギャルっぽいけど、元々の目鼻立ちがいいから余計映えて見えるんだってわかる。

「もし良かったら、私たちに須永氏とのなれそめ、話してくれないかな?花純ちゃんのこと、もっと知りたいし!」

キラキラ輝かせた瞳でまっすぐそう言ってくる古畑先輩の圧に負けて、私はポツリポツリと、本当にざっくりと、希夜くんとの出会いについて話した。
< 255 / 275 >

この作品をシェア

pagetop