クール王子ととろける溺甘♡同居
「ちょっと二見!あんたね、散々花純にちょっかい出しといてまだ懲りてないの?花純は優しいからあんたのこと許したのかもしれないけど、私は……!」
「舞子っ、」
慌てて、制するために彼女の名前を呼ぶ。
舞子がハッとして周りを見れば、道行く人が何事だと言わんばかりにこちらを見ていた。
こんなところで騒ぎになって問題にでもなったら、せっかくの学園祭が台無しだ。
あくまで、今回二見くんたちはお客さんとして来ているわけだし、当たり障りない感じで話してすぐに移動したほうが賢いと思った。
「っ、とにかく、花純が許しても私は許せないから」
舞子がキッと二見くんを睨み付ける。
「わかってるよ。早瀬昔からそうだったし。でも、そんなんだと、男寄ってこないよ」
「はー?あんた─────」
「あー!オオカミさん見つけた!」
二見くんの煽りに舞子が言い返そうとした瞬間、子供の声がして、その声のした先を見れば5歳くらいの男の子が舞子を指さしていた。
そしてその子の後ろにも数人の子供たちがいて。